垣ノ島遺跡は、今から9000年ほど前から、
約6000年近くの間、人々が暮らしていた集落の遺跡です。
人が住み始めた初期の頃の土坑墓からは、
世界最古の漆製品が発見されて、世界的にも話題になりました。
その後、7000年ほど前の土坑墓からは、
漆塗り注口土器や香炉形土器などが数多く出土しています。
さらに、約4000年ほど前に作られた盛土遺構は、
Uの字形で、全長が120メートル以上あり、国内最大級の規模となっています。
2011年に、国の史跡に指定されました。
垣ノ島川の左側に垣ノ島A遺跡、右側に垣ノ島B遺跡があります。
漆塗りの注口土器は、北海道では非常に珍しく、これが2点目の出土です。
香炉形土器です。釣手土器とも呼ばれています。
特徴的な形をしている双胴注口土器です。
こちらは単孔土器です。
埋葬の痕跡から、漆を塗った装飾品が見つかり、これが世界最古の漆工芸品になりました。
盛土遺構は、土器の形式から約4000年前に作られた事がわかりました。
現在見つかっている盛土遺構の中でも、国内で最古の時代に作られたと考えられます。
盛土は馬蹄形で、長さが約120メートル、幅が約95メートル、高さも約2メートルあります。
盛土遺構の外側からは、大船遺跡の同様の深く掘り下げられた住居跡が見つかっています。